BITPoint Weekly Market View( December. 25 . 2020)

ついにSECがRipple社を提訴!
世界の金融で最も怒らせていけない相手を本気にさせてしまったらどうなるか?

米国証券取引委員会、通称:SEC と呼ばれる米国の金融界の監督機関が存在します。
いわゆる、日本で言う金融庁に値するのが、米国のSECなのですが、世界的影響力はとてつもなく大きいです。
世界の金融は米国がほとんど握っているといっても過言ではなく、その厳格なルールに基づいて、世界の金融ルールを構築してきたのもSECです。
歴史は古く1920年代の世界恐慌時代、多数の不正が横行し、それを取り締まる役目として設立されたのが、米国証券取引委員会、通称SECになります。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/証券取引委員会

最近ではICOというイニシャル・コイン・オファリングという手法を用いて世界中で詐欺事件が多発しましたが、いつの時代も一緒です。

さて、今回クリプト業界を激震させたのは、XRPの発行元であるRipple Labs社をSECが提訴したことです。
SECの訴状によると、Ripple Labs社の共同創始者であり、取締役会の会長、元CEOであるラーセン氏、及び現CEOであるガーリンハウス氏らが、2013年からの未登録証券であるXRPを配布することで1300億円相当を調達した疑いがあるとされています。

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出所:https://www.sec.gov/news/press-release/2020-338#

ここでポイントなのが、SECがXRPを未登録証券と断定・認識しているという文書です。
もし、この裁判でRipple Labs社側が敗れた場合、XRPは暗号資産ではなく、証券として取り扱われることになれば、上場先が暗号資産取引所では取り扱いできなくなる可能性があります。
よって早々、世界の一部の取引所がXRPの取り扱いの停止措置やその検討を行いはじめたのはそのせいです。
すでに米国最大の取引所Coinbaseでさえも取り扱い停止を検討と報じられており、もし実際にそうなれば、世界中の取引所がこの歩調に併せる恐れがあります。
さらに、世界中の取引所内で保有されているXRPの売却行動に繋がるため、近々売り一辺倒になる可能性が高いと僕は考えます。
またこの訴状文を読んでみると、マーケットメイクやXRP取り扱い・販売インセンティブとして数十億枚に相当するXRPを流通価格よりも安く提供したと主張しております。
SECが今回の問題を「黒」であると断定し、公な文書として発表したということは、勝率が極めて100%に近い内容であると確信をしているからではないでしょうか。こういった公的機関がここまでの表現を使って表明をしてきたことは異例です。Ripple Labs社が逃げ切れる確率は極めて低いと個人的にはと考えています。

XRP日足は一直線

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60円あった価格は一時20円付近までの急落となりました。
本日は、大きく急反発と流動性が薄い市場となっております。
今回のSECからの提訴問題は1-2年かかりそうな問題と僕は考えています。今何らかの解決方法があるわけではありませんので、動向を見守るのみとなります。
筆者としてお断りをいれておきますが、XRPの技術が失われたわけではないので、将来に向けての期待が剥落したわけではありません。
ただし、この技術を開発する企業のコンプラ的な問題ということで、今回はRipple Labs社が信頼を失いつつある状況にあることをご理解ください。

さて、チャート分析ですが、今年の安値はコロナショック後の12円台になります。
需給でもその値で推移もしたこともあるため、下値の目処はこのあたりをイメージしております。また昨日大きく陽線を出現させましたが、これは単なる下値で強く売りすぎたショートカバーに過ぎないと考えています。再び25円付近までじりじりと下げると、今度は現物の買い下がりポジションが貯まりますので、20円まで追い込まれた場合、また投げ売りが起こると考えています。
その場合、大きく価格が崩れる可能性がありますので、この値動きにも注意をしましょう。
さて、BTCJPY分析に移ります。

アルトコインからの資金がBTCに!
ただし、下落には要注意

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一目均衡表ベースではまだまだ「買い」トレンドです。
MACDはダイバージェンスを無視して上昇し、まだ強い形状をしております。
しかしながら、今回のXRP問題により市場のバランスが崩れ始めていると筆者は感じております。
買われすぎ水準の相場では、ちょっとしたネガティブファンダメンタルズが投入されるだけで、大きく相場が崩れやすいものです。
既に欧米はクリスマス相場に入っており、ファンドからの買い需要が減少し、一時的に市場は買い支え資金を失うため、価格下落リスクを伴うと考えられます。
よって、今回はチャート的なテクニカルというより、季節柄のファンダメンタルズを考慮し、利益確定を実施します。
短期・中期ポジションは当コラムで長らくBTC、ETH、LTC中心に買いトレードを紹介してきましたが、個人的なポジションはこの年末に7割程度クローズしたいと考えております。すでにポジションは閉じ始めており、残りを処理して、再び1月以降押し目買いを狙う予定です。
※もちろん、長期的なポジションとしてBTCをホールドしている枠は除きます。
過去に12月や1月上旬にクリプト市場は一時的な高値をつける傾向が強く、この経験則からしてもリスク管理の一環として捉えて頂ければ幸いです。

また本年はコラムが久しぶりに再開し、ビットコインも史上最高値を更新できたということもあり、非常に良い年でした。
本日のコラムが年内最終になりまして、次の更新は1月8日金曜再開となりますことをあらかじめご了承ください。

今年は読者の皆様から復活のお声をたくさん頂戴し、再開の運びとなった旨を伺っております。皆様には、大変お世話になりました。また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

敬具

ひろぴー

■執筆者プロフィール

CXRエンジニアリング株式会社
代表取締役 加藤宏幸

FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。
ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や暗号資産取引所コラムニスト。
CXRエンジニアリング株式会社では、店頭FX取引業者や暗号資産取引所向けのシステム受託開発の請け負っている。
2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director も兼務。
Twitterのフォロワーは2万5000人程 @hiropi_fx(2020年10月現在)

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