先週の相場振り返り
Googleが仮想通貨の広告を禁止にする見通しを発表したようだ。
内容はICO関連の広告はもちろんのこと、仮想通貨関連の金融商品も含まれており、今後リスティングやアドセンス広告が全て禁止になる模様だ。
また速報ではTwitter社までもが同様の措置を取るとのことだ。
よってfacebookも含め、ネット上での広告は全面禁止になったと考えてよい。
世界中でインターネットの広告網を遮断されたと考えても良いぐらいで、これから新規参入してくるユーザーが仮想通貨などを知る場面が狭くなってしまった。
これらのネガティブサプライズを受けて市場はさらに反落。
仮想通貨市場全体への風当たりは世界的に強いものとなってきている。
個人的な妄想の範疇になるが、米政府から何かしら通達が出ている可能性がある。
立て続けにウェブ企業がこのような措置を取るのも不可思議な現象だ。
米国の規制がある程度具体的にまとまった場合、徐々にこういった措置は緩和されていくように考えている。
さすがに初期段階のICOは難しいかもしれないが、発展の途上で弊害というのはいくつもある。
長い目で見守っていきたい。
さて、今週の分析をしていこう。
今週の見通し
前回のコラムでもお話してきたように、今日19日と明日20日でアルゼンチンにてG20が開催される。
仮想通貨の規制も世界的議論がなされる予定であり、注目が集まっている。
もしかしたら、GoogleやTwitterもそれを先駆けてニュースをキャッチしており、予めの処置なのかもしれない。
個人的な見解では、今晩あたりにBuy the factsとなり、相場が反転する方向で期待をしている。
G20は20カ国が集まり、一斉に会合をするため、予め文書などは共有されていることが多い。
それについて意見やコメントを残す方式であるため、事前コンセンサスでは今回の仮想通貨に対する規制についてそこまで強い牽制が入らないという意見が一般的だ。
その場合は、相場が反転し、再びBTCは100万円前後にまで回復すると考えている。
今週の分析をしていこう。
ビットコイン
【BTC/円 価格帯予想 3月19日 ~ 3月25日】
想定レンジ:60万円 ~ 120万円
コアレンジ:75万円 ~ 100万円
■ 出所 BITPoint BTC/円(現物)
BTC/円の分析をしていく。
相変わらず出来高も低調に推移をしており、市場の関心は変わらずである。
こういった局面では小さなポジティブサプライズがあると、一気に上昇をしやすいため、苦しい展開ではあるが、辛抱強くチャンスを待ちたい。
Googleまでもが広告を禁止にするのは正直、衝撃だったが、それでも下落幅は以前と比べると大したものではない。
Google自身、分散型ネットワーク技術に参入してくることは時間の問題であり、既に開発に着手している可能性もある。
検索エンジンをはじめ、Gメールなどのサービス展開も考えれば、業界参入をやらないわけはないだろうと予想する。
その前段階の準備まで来たとポジティブに捉えておく必要がある。
話は逸れたが、G20の会合待ちというわけで週前半は様子見といきたい。
コンセンサス通り、仮想通貨市場に強い牽制がなければ、一旦価格を持ち直すであろう。
その場合は再び100万円回復となると考えている。
但し、110万円まで上値を伸ばすタイミングがあれば最初の初動は利食いに押されやすい。
このあたりで一度、利益確定をしておくと良いのではないだろうか。
目先、下降トレンドラインが目安になるが、まだ横ばいの推移をしばらく続けるように考えている。
イーサリアム
【ETH/円 価格帯予想 3月19日 ~ 3月25日】
想定レンジ:40000円 ~ 100000円
コアレンジ:50000円 ~ 80000円
■ 出所 BITPoint ETH/円
続いてETH分析に移る。
残念ながらGoogle広告禁止のネガティブサプライズで影響を受けたのはETHかもしれない。
価格維持で踏ん張っていただけに、ついに投げ売りが入った展開だ。
20%を超える大きな下落も一時見られ、ついに5万円台に突入となった。
出来高も上昇してしまい、新規の売りトレンドの流れが鮮明となっている。
回復にはBTC以上に時間がかかるだろう。
下降トレンドラインを引いてみたいが、右に抜けてきたとしても上値は重い展開が向こう1ヶ月ほど想定される。
イーサリアムへの投資は控えて様子見といきたいところだ。
小生も先週でイーサリアムの大半を手仕舞っている。
ビットコインキャッシュ
【BCH/円 価格帯予想 3月19日 ~ 3月25日】
想定レンジ:70000円 ~ 130000円
コアレンジ:85000円 ~ 115000円
■ 出所 BITPoint BCH/円
BCH分析に移る。
こちらもイーサリアムほどではないが、出来高が上昇傾向に転換し、そして少し落ち着きを見せているところだ。
ここ数ヶ月、大きく下落していただけあって、市場に残っていたポジションが少なかったと考えられる。
イーサリアムより出来高が増えなかったということは何よりも証拠ではないだろうか。
先週の下落幅が最も少なかったのはBCHであろう。
アルトコイン勝負で買いにいくならBCHかもしれないが、何度も申し上げている通り、G20通過後までは様子見だ。
トレード対象の一つとして監視通貨としていれていく程度で良いと考えている。
ライトコイン
【LTC/円 価格帯予想 3月19日 ~ 3月25日】
想定レンジ:13000円 ~ 22000円
コアレンジ:15000円 ~ 20000円
■ 出所 BITPoint LTC/円
LTC分析に移る。
こちらも下降トレンドラインを引いてみた。
アルトコインの中では今年の安値を直近ベースで割っておらず、ETHやBCH、XRPと比較して最も優秀なコインになる。
しかし買いは継続するも、こちらも半分ぐらいカットしておいた。
現在は損切り水準でもあるが、負け試合となっているので、一度整理をするという意味で実行した。
G20通過後、また買い直しを模索する。
ライトコインも同様に様子見とする。
リップル
【XRP/円 価格帯予想 3月19日 ~ 3月25日】
想定レンジ:50円 ~ 90円
コアレンジ:60円 ~ 80円
■ 出所 BITPoint XRP/円
最後にXRP分析をしていく。
前回コラム通り、こちらは短期トレードということで、60円台で買い指値がヒットしていた。
直近高値である、117 ~ 118円近辺から45%の下落となっており、下落幅は最大であろう。
やはりロックアップの影響も受けるので、下落するときは強烈に下落してしまうのがXRPだ。
短期トレードを楽しむ上では非常によい通貨ペアであると考えており、この後G20で特に懸念材料が出なければまたすぐに80円や90円まで回復しやすいのではないかと考えている。
個人的には78円~で利益確定を入れる予定である。
イーサリアムやライトコインで損をした分の補填をいくつかする予定だ。
出来高も大きく取引は活発のため、下落したところは拾い、少し上がったところでは売るスタイルは当面続けていくと良いだろう。
まとめると、今週はG20終了待ち、その後からコインの再度買い場を探す。短期的にXRPのトレーディングをしていく。こんな感じではないだろうか。
■執筆者プロフィール
ひろぴー(@hiropi_fx)
FX・仮想通貨トレーダー兼コラムニスト。
サラリーマントレーダーとして、第一回「ザイFX!杯 FXリアルトレード対決!」で優勝するなど、数多くの実績を残す。
現在はラジオ日経で投資番組のパーソナリティを務める傍ら、「ザイFX!」や「みんなの株式」など、大手ポータルサイトでの執筆活動にも精力的に取り組んでいる。
2015年からは仮想通貨の可能性に注目し、ビットコイントレードを開始。
香港系プライベートファンドにて運用も担当している。
仮想通貨Webサイト:Bitcoin-FXも運営しており、仮想通貨情報発信も行っている。
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